ARS新宿カイロプラクティックセンター 高田馬場店Top» ブログ > S字のチカラ
2018年05月27日
日大アメフト部の不意討ちタックルの危険行為が今、世間を騒がせています。
スローで見ると後方からのムチ打ちに近い衝撃、上半身が後ろにしなり、膝を
付いた反動でさらに前にしなりながら頭から倒れこんで行くのが良くわかります。
これは背骨や背骨の中を通っている脊髄に過剰な屈曲と伸展が加わる可能性のある非常に危険な状態なんです。今回は簡単に背骨について少し触れて
みたいと思います。
頭蓋骨の下からまっすぐ繋がっている背骨ですが、上から頚椎(首の骨)、胸椎(胸の骨)そして腰椎(腰の骨)を経て骨盤につながっています。
その数は上から7椎、12椎、5椎で骨の間にある関節の可動域の多い頚椎と腰椎の数を足すと12個、左右に肋骨が付き、関節の可動域を一定条件で制限し
内臓を保護している胸椎が12個と可動性の違いはあるもののその合計は自然とバランスに取れていると言われています。
ヒトは2足歩行への進化の際、ボーリング球程の重さのある頭を支えるために背骨を体の横から見てS字状に3つのカーブを形成させ、頭の重さをこのカーブでクッションの様に分散させています。頚椎が前彎、胸椎が後彎、腰椎が前彎です。
3つのカーブの強度を数式で表現すると(N×N)+1となり、Nは背骨のカーブの数を当てはめ健康な背骨は強度10になります。しかしストレートネック等でカー
ブが1つでも失われると背骨強度は(2×2)+1=5、つまり半分になってしまいます。この状態のままですとS字カーブの彎曲移行部を中心に重量分散が
うまく出来なくなり過度の負担が、弱い所にかかることになります。体にとっては良く無いことが日常生活からも解ると思います。
また仮に背骨に彎曲がなくストレートな構造だとしたら、今回の不意打ちタックルを受けてしまうと一番負荷のかかった場所から簡単に損傷してしまうかも知れません・・・・。
ARS高田馬場店
日時:2018年05月27日 11:32 | パーマリンク
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